資生堂の革新的なたるみ研究
皮膚の抗重力システム
「ダイナミックベルト™」
加齢により重力で肌が下がる現象「たるみ」。そのメカニズムを解明するため、資生堂では、皮ふの構造に加え、その動きまで捉える解析技術「4Dデジタルスキン™」を開発しました。その結果、皮ふの表面付近に存在し鳥肌を立たせる「立毛筋」が、顔では密集して並び、重力に抵抗して皮ふを支えることを発見。これを「ダイナミックベルト™」と名付けました。これらの筋肉は年齢とともに衰え、たるみを引き起こします。

たるみのメカニズム
解明への挑戦
江連フェローはたるみ研究のパイオニアです。これまで、たるみは化粧品の対象外だと考えられていましたが、江連フェローは多くの人が抱える「たるみ悩み」を解決したいと考えました。肌のたるみに関する江連フェローの研究は当時のスキンケア研究の枠を超えたもので、「たるみ」の定義や評価法を定めるところからはじめ、最新テクノロジーを駆使してその主な要因を解き明かしました。それらの研究成果は、化粧品技術者の世界大会(IFSCC)で4大会連続最優秀賞を受賞しています。
IFSCC最優秀賞 受賞歴
- 2014真皮下部の
「アンカー構造™」 - 2016「真皮空洞化™」
- 2018「線維芽
細胞
ネットワーク™」 - 2020「ダイナミックベルト™」
効果的な成分とマッサージの
探索
私たちの研究は、肌のたるみのメカニズムを解明するだけでは終わりませんでした。たるみを最大限に改善する解決策も探し、肌細胞がどのように働き、肌組織がどのように再生されるのかを深く掘り下げました。検証を繰り返し、最も効果的な成分とそれを補うマッサージを見出し、たるみの原因にアプローチしたのです。

厳選された植物エキス
ダイナミックベルト・アンカー構造の改善が期待される「甘草(カンゾウ)」抽出成分
表情筋の筋細胞の機能を高める可能性が確認された「吾亦紅(ワレモコウ)」抽出成分
真皮の空洞化の改善が期待できるシソ科植物の「マンネンロウ」抽出成分
線維芽細胞ネットワークの回復を助ける可能性があるアヤメ科植物の「西洋菖蒲」抽出成分
試行錯誤の末に開発されたマッサージ
フェイスラインの下
ほお
目の下
首~フェイスライン
ストレッチ(マッサージ)により、加齢によって衰えたダイナミックベルトの改善につながることが期待されます。正しい方向にマッサージすることで、たるみが改善される可能性を発見したのです。
資生堂 みらい開発研究所
フェロー
江連 智暢(えづれ とものぶ)
入社から約30年間、一貫してアンチエイジング領域の研究開発に従事。化粧品技術者の世界大会(IFSCC)で世界初の4大会連続で最優秀賞を獲得したほか、皮膚科学の国際学会、日本美容皮膚科学会、日本結合組織学会など様々な国内外の学会で受賞。2020年には、資生堂151年の歴史の中で創設された研究職の最高位である資生堂初代フェローに任命された。
